2012年1月 1日 (日)

御慶!永日!

Choroken1
京都の注連縄 「ちょろけん」さん
七福神の一
寿老人の巨大な面をかむつたお正月の門付
「チョロが参じました 大福ちょろちょろ何言うてんねん」
と早口に囃す
その寿老人の別称「長老君」すなはち 
「ちょろけん」に似せたしめ飾り
ことしもがんばらうと捻り鉢巻したくなるので好きなのだ

お正月くらゐは
Tatehana1
松 南天 千両 水仙 蔦

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2011年12月31日 (土)

おほつごもり

白玉と初嵐とが竹花入に凛と、
ー冷えて來たから急いで角袖を出してきたら
今年の正月に引いたお神籤が袂から
あらはれましてね、いや毎年京都でひくので
間違ひはない・・・
と、お飾りを頂きに伺つた茶の宗匠が続けた
ー吉兆だつたからかしらね、取つておいたと
みえる・・・お陰でこんとし無事息災に
暮らせた氣がするので、こないだ、そつと、
爐に焚べて茶一服たてて喫みました・・・さう
むかしはね、弟子から、かう、結び文なぞが
届いたのを、袂に隠して知らぬ顔で
灰にしたこともあつたが・・・
ーおやそれぢや随分、うらみつらみを袖にして
ーいやさ、茶、にしてさ・・・こんどの正月は
少しむかうでゆつくりしてきませうから
初釜のをはつた時分にいらつしやい
よいお歳を・・・・・・

Ama1

宗匠のところにはひとまはりおほきい龍が 
床の間にあそびで荘(かざ)つてあつた

ちひさいころによんだ松谷みよ子の龍の子太郎
にしても
龍は母なるものとかかはるのだらう
金春能の「海士」
淡海のおとどの子を宿しその息の栄達をねがつて
身ひとつ
剣ひとふり
龍宮に奪はれた面向不背之玉を
奪還にゆく母
龍は死者を厭ふによつて
われとわが乳房のしたを切り開き
そこに珠をおしこめて
龍をあざむき さりながら
いのちとひきかへにその宝玉を
取り戻した母

みよ子の母龍はみづからの目を
いのちなる玉として太郎にあたへた

わたくしたちはかかる象徴をいま
そこなひつつある

いのちのつゆをたれたまふ

とか思ひつつ出汁(だし)をひく我かな

Hagoita1

よいお年を と こころより申しあげたい


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2011年12月23日 (金)

冬至/短日

爐が埋火に くべよ 冬至の うしろかげ

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暑いあついと云つてゐる間に年の暮になつて・・・・・・
可笑しいねなんて云つてゐるとまた出し拔けに寒くなる
木枯風の吹きころがす落葉が
からからからから
背なの方から追ひかけて來ると、ほらやはり、もう冬至の日の短さ

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珊瑚水木、檜、檜の実、七竈の実、八手の実、山歸來の実

忙し忙しで暮れてゆくところへぽつかり休みがわくのもよしあしだ。
気がぬけてしまつてでかけえるでもおほさうじを
するわけでもなく かといつてそれでもやはり世間様への見えもある
あさからのんだくれてゐるのも気の咎だから
たれかさそひにこねえかなあ
ーくるもんかい!

This Christmas.
ほんたうはドニイ・ハザウェイだよね。
ここはダイアナ・ロスのうたで。
エレピとストリングズのこみあげ具合ときたら!
もう
たうん!!最高といひつべし!

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2011年11月27日 (日)

降誕祭ちかく

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武蔵鐙そのたこのたぐひ
天南星と総ずる
枯れ物と樅のまんなか

星の位置に添へてみる

ここから冬至までの晷(かげ)りくらい日々の星となれかし

でもアドヴェントの愉しさ
シュッツからレゲエからモオタウンからメル・トオメから
ケニイ・ランキン、カアペンタアズ、
往昔のアメリカン・クルウナア&ディイヴァ
チップマンクスやグァラルディ&ピイナッツ
クリスマスキャロルどつさりしこんだウヲオクマンがしばらくの
わが相棒よ

Noel1

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枯二題

いふことが末枯れてるね、さすがはスンちゃん・・・・・・  ー桂文樂「酢豆腐」  

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小式部 紫蘭(末枯) 硝子器 

Musasi_abumi1
武蔵鐙の実 香炉

もうなにも、毟らない、ととのへない
狭庭にあつただけの姿

ほんたうは最期の芒を刈りにゆき
その葉で手を切られた
老婆が髪を亂して黄泉に手招きする時雨芒は
おもひのほか此岸に執著(しふぢやく)をみせるものだと知る

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the world is my oyster? -of course not! my world is in the oyster! ha,ha,ha

The world is mine oyster, which I with sword will open -W.Shakespear

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MUSUIさん にて
黒大蒜と牡蠣のクロケット
これあ であひだね うまいね
衣 付け合せ にも牡蠣の旨味

http://bistromusui.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/3-musui-0c95.html
(MUSUIさん blogより)

さいごは 嗜きなカルヴァで。こいつやアイラと偕にゐると
もはや紙巻は金輪際いらねえが 葉巻か刻みは
なんてぼんやりおもつちまは。・・・

花はけふはよいや。

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2011年11月 3日 (木)

le premier 酉ノ市 いちのとり

Otogiri_kouyou1
          弟切草(照葉)  山査子  -白陶器、島物台

一の酉

ちいさい頃にいつたのかな・・・いや、たいして、ナンなわけではないのだけれど・・・

・・・と話す朋輩、たまたま昼のうちから寄つてゐたからとて、すでにソノ頃から
秋水ー抜けば玉散る氷の刃
・・・チヤンチヤンチヤンチヤン砂ぼこり
斬られてきられて 血がタラタラ・・・ 

(無聲映画のジンタだな!)

「秋水」ばかり呑つてゐるから話が進まない!!
しかるに、あの、求肥のおかし、よ、
なんてツたつけ・・・

我がすまふ近くの神社でも市がたつとて、行く。

切山椒が
買ひたさに・・・だなあ

以前にくらべて閑散として、夜店のBROSらの張りも索漠たり

切山椒なんてもとよりないね

と、

それぞれの句仲間の翁(とて、五あまり上の45歳ほど)に
境内で逢ふて

そのまま贔屓の蕎麦屋で

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あの、切山椒ね、それあ
菓子司(かしや)にゆけば、なんなく手に入りますけれど

お酉さまであがなつてたべるのが、その夜に食べるのが、

とおり寸法つてものですかねえ


食べる頃にはもう冷えきつてつめたいつめたい

炬燵のこひしい頃には却つてこれが乙なもので・・・

しかるにさいきんでは一の酉さまになつたなあ
とて、夏日だてえン…

いやつまらンはなしです


ーわたくしが餓鬼の時分のことですが……


夜中に怒鳴ごゑがするとおもへばどうやら親父と御袋と

年末必ずの、例のどがぢやがを・・・

かういふ時の空氣のつべたさはこたへますな、子供には、

ーと、親父は、わたくしにオオヴァに襟巻、正チヤン帽、の防寒の仕儀、

自分は角袖を一著に及んで

出掛けるぞ、といふーどこへ? ー縁日よ

日あだかもお酉さまで、人波の間から熊手の紙の小判や餅玉が

電球にちらめくさま、景氣の手〆、物賣の威勢

・・・おかめと箒とのついたちひさい熊手と

袋におかめのわらつてる切山椒とをみやげに、歸るぞ

もう歸るの・・・家ちかくわたくしにみやげをもたして、

先に行つて阿ツ母さんに渡せ、とは親父もちよいと

きまりがわるいのかね・・・御袋も心得たもので

ただいまアってえとおみやげはアっなんていふ、

と親父、夜見世に買つたひよつとこのお面で

あらはれまして、御袋も菓子袋のおかめを

顔にあてがつて・・・・・・

たしかにね、御縁日の屋台には

般若の面はなかつたから・・・

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2011年10月19日 (水)

une ferraille automnale

             Blocus sentimantal ! Messagerie du Levant !    
                                                 - Jules Laforgue

Noguikuhasu
                                       野路菊、枯蓮  ジャンク鉄板

きつと藝をしてお呉れよ、となだめすかし云ひきかせて花だちにおすまししてもらつて、ひとしごとを終へても、鋏をいれられてあはれその舞台にのぼられざりし脇の花にこそわたくしの掬すべきいのちのつゆのごときが散らばうて、花の骸とも寒齋にもどつても昔硝子のインク壺や舊い香水の瓶島籠に今焼くらゐで大した衣はきせてあげられねえが、とふたもとの野路菊を救拯してきたものが、主(しゅ)につかはれず脇で剪つた寸足らずがゆくりなくも枯蓮をうつはに拴ばせたから、これあ草(さう)の眞(しん)だよなどとひとりごちて敷物だつてもはや塗りの矢筈の蛤端のといふ選択ではあるまい、庭の裏手、れいの、武蔵鐙らが牛耳るあたりにそれを探ると、もとタイルなのか鉄板なのか敷石なのか長い間土と秋に蝕まれたものを発掘できるめぐりあはせよ、ものみなさびてあれ。

Noguikuhon

春まだきにも硝子がにあひー雪どけのせせらぎー好むものだが、秋のをはりの硝子はー秋水…抜けば玉散る、氷の刃ー別して嗜きだ。そこに春は9/20 水をそそぎ、秋はそこに31/50だけ水を満たさう。

落葉を背中で聞いてゐると歩むたびに踵から世界が崩れてゆく心地がした、さうして振り向き一枚また四枚拾ふその次の葉をめくると形とおりに闇が深く穿たれてゐた

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2011年9月13日 (火)

中秋

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やあ まだ熱っぽい空に

満天の月とは云はぬが宵のうちからのありがたい月出であつた。
ひとかかへの花芒と

ー芒は、ひともとに彼岸花をあはせるのが嗜きだ
しかしけふは五十くらゐの芒に、逆にひともとの紫苑
刈りとつたときにともについてきた風情。
(写真を忘れた)ー

秋刀魚の鮨を携へて朋輩をおとなうた

横笛(わうでき)の音もこそあれ
たれも吹けやしない

ゼバスティアン・バッハのフルートソナタ 演者さまざまを揃へての一夜

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家にはなんでもない田村草 葉もだいぶ焼けてゐる

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2011年8月 3日 (水)

からすうりのはなとえんじゅのはな

臺風てのはしかしスゴいものだね
どけどけどけてなぐあいに
あんなに威張つてゐた夏の高気圧を蹴倒して

捻り鉢卷した途端にお囃子がやんぢやつたやうな夏のはじめさ

せみも、なかぬ

だから
宵切りした朝顏が咲く朝飯の卓
お三時のために冷やしておく西瓜
藥味ふんだんの素麺
打ち水をすれば葭簀から通ふ風
その風がゆらす風鈴が家中にかそけく響いて
その音を寝ころんでいくつか數へてゐるうちに
大柢は眞夏の晝の夢の最中でして・・・・・・

なんて書きたいのにだめだね。
うすら暗くツてもツたりした頃日也。・・・

花はでもなにも云はないでいつもどほりに
時計草鳳仙花紅葉葵醉芙蓉

それから

夕刻から夜半に咲く烏瓜の靈妙な花を見にゆきつつ

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夜を歸りつつ その途上は
「アカシアの雨」 エンジュの花の盛りで道々の大木が
體をふるはせるやうに花片(はなびら)を深夜のわたくしたちの
滲んだ汗に降らして來る

西田佐知子の「プスウド・アカシア」とは似て非なる「エンジュの雨」

それは知つてはゐるが

立秋もまぢかの頃のこのアカシアの簇(うから)のはだらに散る花

ふたりでアイラヰスキイのスキツト瓶を呑むうちに

朋がひくく歌ひだす

「アカシアの雨に打たれて・・・

でも

「夜が明ける 日がのぼる

のあとが どうしても 思ひだせぬどころか 他の歌の

「チラリ ホラリ と 花片(はなびら)」

なつてしまひ・・・

間抜けな歌の迷路から抜け出せない。

何度やつてもすすまないから知らぬふりをしてゐたわたくしも

「朝の光のその中で 冷たくなつた私を見て」以下を伝へ

わたくし自身は「あなたとふたりで來た丘は」ではじまる

「チラリ ホラリ」の方をずつと歌つた

ー二つの歌が同じあくがれとげんめつを

うつしてゐるな とおもつた。

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